
CL決勝トーナメント1回戦ユベントスとFCポルトの2ndレグは退場者を出して1時間近く10人で戦ったポルトが魂の勝利。
1stレグからポルトの守備ブロックは終始効きまくっていた。
高いライン設定で中盤との間を極限までコンパクトにして、かつ前から行くときの押し上げと4-4-2の理想のような守備ブロックであった。
先制してからは、大外をSH(サイドハーフ)に守らせてSB(サイドバック)がハーフスペースを埋める6バックのような形で横にもコンパクトになった。
しかもポルトは普段のリーグ戦では攻撃的なチームで、この素晴らしい守備ブロックはCL仕様で割と急造だったりするから驚きである。
というわけで今回はポルトの守備ブロックについてざっくりと書きたいと思う。
★前からプレスに行くとき

前から行くときは、ほぼほぼウリベが後ろに残ってセルジオ・オリベイラが前にアタックする形。SHが中に絞ってハーフスペースを消して。2トップ横並びの広めでプレスに行く。
ポイントはセルジオ・オリベイラの出てくるスピードが速く、さらに頻度もかなり多いこと。正に中盤のダイナモ。
さらに最終ラインが死ぬほど高いので、中盤とのライン間がかなりコンパクトで真ん中が1人になってもそこを使われることがほとんどなかった。
ハイプレスの焦点はセルジオ・オリベイラとハイラインを苦にしない最終ラインである。
★魂の6バック

何でもかんでも魂をつければ良いというわけではないが、先制してからのポルトの6バックは魂と言わざるを得ない。
SBはハーフスペースをケアして、SHが大外をケアするのは先程記述した通りで、ポイントは6バックを敷いたとしても最終ラインは下げずに、コンパクトさを維持したということ。
結果的にサンドバックにならずに済んだ。
ただSHが低いのでユベントスのSB(クアドラード)のところがオープンになりがちで、そこからのアーリークロスはかなり危険であった。
実際ユベントスの2点目はクロスから。
ただ縦と横をコンパクトにしたポルトの守備ブロックは素晴らしかった。
★結局ぺぺ
正直ポルトのコンパクトなブロックが成立してるのは38歳のぺぺがいたからに他ならない。
ポルトの最終ライン全員素晴らしかったけど、特にぺぺが秀でていた。
裏にパスが来そうなときは必ず半身で深さをとる準備が良く、特にサイドにがボールがあるときは斜め後ろに走ることで、自分の背中側のコースを消すプレーがえぐかった。
SBが裏を取られたら鋭い出足ののカバーで、中盤がくる前に対応してしまう。
カウンターを喰らいそうな場面では縦パスを潰しプレーも良き。
クロスに対して的確なポジショニングでカットしてしまう技術。
読み、強さ、スピード、ポジショニングこの試合のぺぺが良いところがありすぎて書き切れない。
それくらいぺぺの守備が凄かった。
ポルトガル代表で未だに主力なのも納得である。
そんなぺぺを擁してかつ的確な守備ブロックを敷けるポルトが強いのはある意味必然である。
退場者を出してからもよくギリギリで耐えたと思う。
次セルジオ・オリベイラがサスペンションで出れないのはかなり痛手だが、それでももしかしたらまた優勝したときのようにまた躍進するのではと期待を抱かせるような戦いであった。
今後も注目したい。
むしろみんな見て欲しい。
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