
今回はJリーグ第4節鹿島アントラーズvsサンフレッチェ広島戦から広島の6バック気味の守備ブロックについて。
常に最終ラインに6人が並んでいたわけではないので、厳密に言うと6バックではないかもしれないが、ブロックを作るときはそれも厭わない感じではあったのであえてそう表記することにする。
で、6バックというと超リトリートの人海戦術の印象が強く、実際鹿島のザーゴ監督には要約するとアンチフットボールみたいな指摘は受けていたことからも、広島が守備的であったのは間違いない。
ただし、ゴール前に人を並べただけの脳筋サッカーではなく、個々の役割分担が徹底されており、ちゃんとデザインされていた守備ブロックだったので紹介したいと思う。
★サイドのマークとコンパクトなライン間

ブロックを作るときの形は上記のような形。
ポイントは最終ラインを若干高めに設定して、中盤とのライン間をめちゃくちゃコンパクトにしていたこと。
その結果、降りて受けようとする鹿島の前線に対してCBが中盤にマークを受け渡せていたのは良かった。
ちなみに鹿島はライン間で受ける選手に対してはCBがそのまま前に出ることで、潰していた。
どちらが良い悪いではなく、やり方の違いで、広島はできるだけCBに出張させたくない思惑があったと思う。
最終ラインを下げすぎないのはこのこの試合に置ける広島の守備ブロックの特徴の一つ。
広島で6バック気味になっていたのはSHがSBをマークすることになっていたからで、逆にSBはハーフスペースで待つ鹿島のSHを見ていた。
ここの約束事は徹底されていて、受け渡しはほとんどなかったので縦パスに対して厳しく潰せテイアtのは非常によかった。
闇雲にSHを最終ラインに組み込んでいたわけではないので守備ブロックとしては○であると思う。
サイドの深い位置でのカバーの約束事

広島はサイドの深い位置でボールを持たれたときの陣形変化も非常にオートマチックであった。
SBがアプローチに行き、ハーフスペースのカバーリングを中盤が入る。
もし間に合うのであればSHが戻ってくるが、基本的にはそうじゃないときの方が多かったので、ボランチがカバーに入っていた。
結局これもCBを真ん中で勝負させたいという思惑があったのかもしれない。
ポイントは中盤が空いてしまうときに、浅野が降りてきて中央のスペースを埋めていたことである。
もしかしすると単純に浅野が気を利かしただけかもしれないが、試合を通してこの形が多かったので恐らく、デザインされたものであると思う。
陣形の変化に生じるリスクマネジメントもしっかりしており、何度もいうがこの試合の広島はただの人海戦術ではなくちゃんとした守備ブロックであったと思う。
ただ攻撃で押し上げられないことが多く、これを90分続けるのはかなりしんどい。
ブロックとしては悪くないと思うが、カウンター以外でもう少し押し上げれるようになるかが焦点なのかなと感じた。
というわけで今回は広島の役割分担とルールが整備された6バックについて深掘りしたものでした。
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